左手に持ったフックで核分割や回転、嚢のコントロールを行い、右手の超音波プローブはできるだけ前後方向の微細な動きで核の固定、破砕、吸引を行うことを推奨します。初心者は、利き手のみを使って逆手でもできる核の回転、分割をする手術をしがちですが、両手を使うメリットは計り知れません。最初から両手による手術を推奨します。
超音波プローブを左右上下に大きく動かすと、角膜創口に不必要な負荷をかけ創口を傷害します。その証拠に、初心者の手術では角膜創口部が広く白濁していることをよく見かけます。また眼圧、サージ、前房容量、核の吸引効率、把持力、前房の安定性等は、スリーブとチップ間を流れる灌流液によりコントロールされているためスリーブを潰すような超音波プローブの動きは重大な合併症の原因となります。このため、超音波プローブは角膜創口に沿って前後方向のみの動きが推奨されます。
左手で、核を回転し、右足のフットペダルで、吸引圧、超音波の強度を繊細にコントロールして、核の保持、破砕、吸引、誤吸引の予防等を行う手術手技を推奨します。
Comentarios