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白内障手術のゴール

白内障は外科的手術でしか治すことのできない疾患で、日本では年間150万件もの手術が施行されています。そして、この手術を受けられた患者さんのほとんどが視機能を回復され快適な日常生活を取り戻されています。一方、手術による治療には必ず侵襲を伴い一定の割合での合併症は避けられない事でもあります。




だからと言って、合併症が発生してしまった時に仕方のないことだと済ませず手術侵襲と合併症を最小限に止め、一生患者さんの視力が維持される術後を目指し努力を怠らないことが術者としての基本的姿勢と考えます。白内障手術機器と術式の進歩には目覚ましいものがあり、初心者であっても初執刀から大きな合併症もなく15分程度で手術を完遂できる簡易な手術となりました。更に、術後一週間での眼の状態に熟練術者と初心者との間に殆ど差がなくなっています。しかしながら、初心者が施行した白内障術後の網膜剥離、IOL動揺、IOL変位、IOL落下等の術後後期合併症患者は、しばしば硝子体術者の私のところに紹介されてきます。このため一生視力が維持できる術後を目指すには、「手術侵襲と合併症を最小限に止める」ことの重要性を白内障術者は理解し,そこを白内障手術のゴールとすべきではないでしょうか。

繰り返しますが、日本の医療レベルでの白内障手術は、初心者でもベテラン術者でも大きな合併症もなく短期的には患者さんが満足される手術となりましたが、ここを白内障手術のゴールと誤解している術者も多いと思います。しかし10-20年に及ぶ長期予後においては、未だ網膜剥離等の合併症はある確率で発症し、後囊破損、硝子体脱出、術中のチン小帯損傷症例ではより高率に発症することがわかっています。そこで筆者は、初心者でも実践可能な「手術侵襲と合併症を最小限に止める」手術方法を提案し以下に解説するものとします。

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