眼球を指で圧迫して正常眼圧であることを確認後、房水の漏れがないかを確認しましょう。圧迫部位は角膜創口を避けて角膜輪部に近い角膜を圧迫します。
角膜中央部を圧迫する術者も多いですが、角膜は屈折度数が一番大きく変形や損傷により屈折度数が大きく変わってしまうので止めましょう。
眼球の硬さと眼圧の関係を正しく理解する事は難しいですが、外来診療時に正常眼圧患者さんや高眼圧患者さんの眼球を圧迫してその感覚を養いましょう。また、術中前房穿刺前に圧迫してみてその眼球硬度を記憶することも良いことでしょう。
Hydrationが正確に行われていれば、角膜創口への前嚢、皮質、核片、虹彩の嵌頓は解除されています。サイドポートには皮質や核が嵌頓している場合があるため、必ず灌流液を注入して確認を行いましょう。また自己閉鎖創が正しく作成され、角膜熱傷や角膜創の挫滅がなければHydrationにより角膜実質に水分が戻ることで前房が形成され眼圧が上昇します。正常眼圧を確認すればMQAによる前房水の漏れの確認までは必要ありませんが、念の為前房水中の浮遊物が創口へと流れていないかを確認すれば自己閉鎖創は完成されているでしょう。
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