一手法か二手法かの選択(利き手だけで手術するのか両手を使うのか)
片手を怪我で使えなくなったことがある術者も多いと思いますが、こうした状況ではどれだけ不自由を感じたでしょうか?人間は両手を巧みに使うことで多くのことができるものです。二手法を必ずマスターしましょう。
また、効率的かつ安全で全ての性状の核に応用できることから二手法を推奨します。今後は、二手法を前提として解説します。
五体満足であれば、左右で使う頻度にこそ差はありますが両手を使いながら生活しているので利き手以外もそれなりに動かすことはできます。ですから、手術中はできるだけ逆手を使うことを心がけましょう。最初は少しぎこちないですが、経験を積む毎に巧みに動くようになります。それでもどうしても逆手を使えない術者は、発想を転換してフックを利き手で持つことも検討しましょう。即ち熟練した術者は眼内操作を逆手中心に行い、超音波プローブは殆ど動かさずに手術を行なっているからです。
繰り返しますが、白内障手術は四肢を自由に使い、左右の手で角膜にシワが寄らないようにバランスを取って手術を行い、片足で術野の確保とピント調整をもう片足でPhaco machine を調整しながら行う手術です。利き手のみを使った手術を行う術者がいますが、二手法のメリットは計り知れないし、合併症が生じた場合には利き手以外を使わなければならない場面も多々あります。更に、白内障以外の眼科手術では両手を使わなければならない手技が増えるため二手法をマスターすべきです。
Comments